トランスパレンスと岩田真人さん

株式会社トランスパレンス(石川県)の岩田真人さんが登場する回。動画では、鍼灸マッサージから医療機器・美容関連製品の輸入へと広げた事業の中身、9人での起業と「売上900万」の絶望、一人になるまでの苦闘、そしてビジネスモデルへのこだわりまで、波乱に満ちた歩みが語られる。

事業 — 鍼灸から医療機器の輸入へ

動画によると、岩田さんは鍼灸マッサージの事業を母体に、海外の医療機器や化粧品を扱う輸入(インポーター)事業を展開しているという。医療機器・化粧品の免許や製造業の許可を持ち、海外の最先端の製品を取り入れられるのが強みで、「鍼灸に特化した輸入医療機器メーカー」と位置づける。会社は鍼灸マッサージ・医療機器・ディーラーなどに分かれていると説明する。目指すのは「西洋医学と東洋医学の融合」だと語る。

ダーマローラーという本命

動画によると、一押しの商品は、針のついたローラー「ダーマローラー」(ドイツ製)。マイクロニードルはヨーロッパ発祥で、肌や頭皮(スキンケア・スカルプケア)にエビデンスがあり、自宅でケアできるのに日本にはほとんどなかった——その本物を輸入で届けているという。ビジネス番組(令和の虎の通販企画)では、これで1億円弱を売り上げたと語る。

規模と展望

動画によると、売上は本体で5億円規模、グループを含めると7〜8億円規模、利益率は10〜15%ほどだという。社員はおよそ40名、パートナーを含めると140名規模の体制で、翌年には10億円前後を目指し、その先は100億円も視野に活動していると語る。

ライフスタイル・人物像

動画によると、岩田さんは石川県小松市に持ち家を構え、趣味でハーレーダビッドソンに乗る一方、実用車はアルファードだという。子どもの頃から前に出たがる「ガキ大将」タイプで、目立つことを追い求めてきた延長に起業があったと振り返る。きょうだいとは幼少期にぶつかることもあったが、家の外でよく遊ぶ「陽キャ」な少年で、成長欲の強さが今の原動力だと語る。

「幕府を開く」と言っていた少年

動画によると、岩田さんは歴史好きが高じて、中学の頃から「幕府を開く」と言っていたという(本人いわく“中二病”)。石川県小松市の出身で、高専(石川の理系で上位の学校)を経て、地元の鋳造系メーカーで非破壊検査(X線などで航空機エンジンなどを精密に検査する)の仕事に就いた。サラリーマン生活は順調だったが、「もっと夢の大きな男だったはず」「このままではダメになる」という思いが募り、29歳で起業を決意したと振り返る。背景には、当時1円で会社を作れるようになったこと、ITバブルで若い起業家が脚光を浴びていたこと、「金持ち父さん」的な考え方に触れたことなどがあったという。

9人での船出と「売上900万」の絶望

動画によると、起業は前職の仲間ら9人で、自宅の一室から始めたという(妻に大迷惑をかけたと振り返る)。みんなで株を持ち合い、肩書きをつけて意気込んだものの、現実は「5000円を売ることすら難しい」。1年目に5億円を売る目標を掲げて無給で突っ走った結果、売上は900万円——「絶望でした」と鮮明に語る。サプリメント、イベント、携帯販売、鍼灸マッサージ、フランチャイズなど、何でも試した時期だったという。

仲間が去り、一人になるまで

動画によると、給料を払えない状況でメンバーが一人また一人と去り、やがて一度は儲かった時期もあったが、利益を全員で分配する形にしたことが裏目に出たという。業績が落ちても役員報酬が高止まりし、決定権者が多いのに事業を回すのは自分——という状態に陥り、「創立記念日すら誰も覚えていない」孤独を味わったと振り返る。最終的に同級生の専務一人が残り、今も支えてくれているという。「仲間とやりたかった自分」と「そうではない組織」のはざまでの葛藤を率直に語る。

最大の危機からの学び

動画によると、メイン事業だった訪問鍼灸マッサージ(保険を使った在宅マッサージ)では、業務提携した相手をめぐるトラブルから資金繰りが極限まで悪化し、会社の現金が尽きかけた時期があったという(第三者に関する具体的な描写は編集部の判断で控えています)。一方で、この提携を通じて在宅マッサージのノウハウや「ビジネスオーナー」としての考え方を学べたことは大きく、現在も高い専有率につながっていると振り返る。

軌道に乗った二つの転機

動画によると、事業が軌道に乗ったきっかけは二つ。一つは、訪問鍼灸マッサージを自分たちで本格的に回せるようになり、石川から富山・福井へと広げて数億円規模に育てたこと。もう一つが、本命と位置づける医療機器(ダーマローラー)事業への展開だという。労働集約型の限界を感じ、上流に遡って「ディーラー、そしてメーカー」へとピボットしたことが大きな転換点だったと語る。

ビジネスモデルへのこだわり

動画によると、岩田さんは「自分より優秀でない経営者が大金持ちになるのは、ビジネスモデルの差だ」と痛感したという。重視するのは「主観=ビジネスモデル」「参入障壁」「客観=コストパフォーマンス」の三つ。医療機器メーカーは参入障壁が高く(石川県では数社しかないという)、市民権を得たブランドの“本物”を扱うことで強みになると語る。マーケ・セールス・パブリックスピーキング・コピーライティングのスキルも重要だと話す。

経営観 — 「すごいだろ戦略」を避ける

動画によると、岩田さんは自分の失敗パターンを「仲間とわちゃわちゃやりたくなる時」と「“すごいだろ戦略”に走る時」だと分析する。誰も見ない巨大な看板やモニュメントなど、事業に直結しない見栄にお金を使うとうまくいかない——だから「すごいだろ」だけにならないよう意識していると語る。仕事や人生には満足しており、「家族がいて、帰る家がある」当たり前を幸せに感じられる状態だと話す。

展望 — 鍼灸にエビデンスとロボティクスを

動画によると、岩田さんが描く未来は、多様性がありすぎて標準化が難しい鍼灸業界に「エビデンスとロボティクス」を持ち込むこと。体を見てAIの蓄積データで施術するロボットなどを海外目線で取り入れ、西洋医学と東洋医学の融合を進めたいという。「最先端の鍼灸を追求する会社」にしていきたいと語る。

視聴者へのメッセージ

動画によると、岩田さんは「自分の時代と違い、今は1円で会社を作れ、若くても投資を受けられるなど、ずっと起業しやすくなった。自分の人生を表現する手段がビジネスなら、やりたければやればいい」と語る。失敗しても個人保証を取られないことも増えた今は、挑戦しやすい時代だと話す。

まとめ

動画では、鍼灸マッサージから医療機器メーカーへと上流に遡った事業の進化、9人での起業と絶望、そして一人になりながらも諦めなかった歩みが描かれる。ビジネスモデルを徹底的に見極める岩田さんの経営観が伝わる回となっている。

本編

インタビューの全編は、ページ下部の「動画で見る」からご覧いただけます。